【在外公館派遣員│転職】英文レジュメ/CVの書き方(テンプレ付き)

第3章│転職戦略

【まとめ】

  • 英文レジュメ/CVは、情報過多になりやすく作成の難易度は職務経歴書よりも高い。
  • 英文レジュメ/CVは、グレー文字、黒文字、太字を使い分けて作成する。
  • 英文レジュメ/CVのテンプレートはこちらからダウンロード可能。

こちらの記事では、職務経歴書は中身もさることがながら、第一印象も重要であることを説明しました。これは、外資系で英文のレジュメ/CVを必要とする場合でも同様のことが言えます。

英文レジュメ/CVは、情報過多になりやすい

 レジュメ/CVで特に注意すべき点は、職務経歴書よりも情報量が過多になり易く、全てを網羅しようと非常に見にくい資料になってしまうという特徴があります。日系企業の場合、提出すべき基本資料は「履歴書」+「職務経歴書」の2点です。前者は学歴=学校名と職歴=会社名を書き、また、自由記入欄で簡単な自己PRや志望動機を書くことができます。さらに、後者で、各業務の委細を列挙することで、これまで具体的に何をやってきたのか?を伝達することができます。

 他方、the外資系に提出する書類は「レジュメ」+「カバーレター」になります。原則、カバーレターは自己PRや志望動機のみを記載し、その他の情報はレジュメでまとめていくことになります。つまり、英文レジュメ/CVは履歴書と職歴書が合体したようなものであり、学歴、職歴、職務内容、業績/成果を一つの書式でしっかりと、しかし分り易く書いていく必要があることから、職務経歴書よりも難易度は一段上であると言えるでしょう。

英文レジュメ/CVの見本

 まず、以下をご覧ください。画像下のリンクをクリックすれば、ダウンロードすることも可能です。

 非常に細かな点になりますが、英文レジュメでは、フォント色に注意するようにしてください。上記画像の参考例で言えば、例えばProfile Summary やAreas of Expertiseといった見出しは「グレー囲い+黒」、本文に相当する箇所では基本的に「グレー」にしつつ、ハイライト部分のみ「太文字+黒」にしています。このようにする理由は、英語という言語そのもの起因します。日本語は漢字・ひらがな・カタカナの3種類の文字体系があるため、文章を読む際に漢字の部分を視覚的に拾うだけで意味を把握しやすいという特性があります。一方で、英語はすべてアルファベットの単語で構成されているため、視覚的に単語の意味を瞬時に把握するのが難しく、文全体を読む必要があるという違いがあります。ネイティブであれば、おそらく無意識的に重要単語を拾う能力が身に付いていると思いますが、レジュメはこの記事でも説明したようにファーストインプレッション10秒が勝負です。どこに何が書いてあるのかをぱっと見で理解してもらうためにも、先ずは各見出しをしっかりとハイライトさせる必要があります。その上で、本文に目が移りキーフレーズ(太文字+黒)に着目し、そこから内容に入っていく動線の構成が重要です。

個人情報&連絡先

まず、冒頭に個人情報と連絡先を簡単に記載します。Whatsppはマスト情報ではないものの、リクルーターとメッセージ機能で日程調整する会社もありますので、差支えないようであれば書いておいてもいいかもしれません。また、会社によっては写真不要というケースもありますが、外資であっても写真の添付につき特別の指示がなければ掲載しておくほうがいいと思います。

Profile Summary

 ここでは、あなたのプロフィールの要約を書きます。職務経歴書では、職務概要としてどのような会社何をしていたのかにつき記載しますが、英文レジュメではより応募者個人に焦点を当てて、どのような経験やスキルセットを有しているのかにつき記述します。基本的には、以下の雛型で書けば問題ありません。

 A versatile professional with xx years of proven excellence in 職種, especially in 領域. Excels at 特に秀でていること through the スキル and スキル to resolve issues promptly. Has an extensive knowledge in 知見 with outstanding skills of スキル. Consistently demonstrates a high level of integrity and accountability.

Areas of Expertise

専門領域を書く欄です。ここでは、一言で纏めるようにしつつ、特に得意とすることを記載していきます。なお、社会人経験が浅く、まだ特定の専門領域を有していない場合には、これまでに経験したことを書けば問題ありません。実際に携わった業務(ハード)と例えば上記でいえばStakeholder relationsなどのソフトスキルを列挙していけば大丈夫です。ただし、あまりにも自身の経験とかけ離れたワードを書くと、「この経験では具体的に何をしたのか?」といった質問の回答に苦しくなるため、事実に即した内容にする必要があります。

Career Highlights

自身のキャリアの中で、特筆すべき事項を記載します。例えば、派遣員とは異なる職務経験があり、社内表彰を受賞した場合には、ここでアピールするといいでしょう。一つの業績につき2行でまとめつつ、冒頭のワードは黒太字でハイライトをするとぱっと見で内容を想像してもらうことが出来ます。また、可能であれば定量的な表現もするように心がけてください。

Professional Experience

 まずは、役職名を記載した上で、所属する企業部署を記載します。また、在籍年も記載するようにしましょう。仮に現職であれば、「SEP 2022 to Present」といった書き方で問題ありません。その上で、職務経歴書と同じように、具体的な業務内容を4つ程度列挙します。注意点として、英文レジュメは基本的にアクションバーブと言われる動詞で文章を始めるというお作法があります。こちらのリンク先でアクションバーブを一覧することが可能ですので、それらを参考にしつつ業務内容を書いてください。さらに、Achivement(業績)についてもアクションバーブを使用しつつ、同業務で達成したことを記述します。前段で記載したCareer Highlightsと重複しても構いませんが、もし別でアピール出来る材料があれば、異なる達成事項を記載するとより厚みのあるCVとなるでしょう。

Education

 学歴を記入する欄です。ここはシンプルな記載で問題なく、「学校名と学部」および「学校の所在国と在籍年数」を書けばいいでしょう。学士の場合は「B.A 学部名+学校名」を書き、また、修士卒である場合や在籍中の場合は、二段目に「M.A 研究科名+学校名」を書くようにします。

Certifications and Skills

 英語資格、運転免許、簿記、マイクロソフト関連のスキルがあれば記載をします。ただし、この欄は公的資格や一般的なソフトウェア使用スキルのみであり、例えばコミュニケーションやネゴシエーションといったソフトスキルに関しては、上段のAreas of Expertiseに記載するようにしてください。

英文レジュメ/CVのテンプレート

 編集可能な英文レジュメ/CVは以下からダウンロード可能です。必要に応じて、適宜、修正加筆を加えて頂いて問題ありません。

この雛形を使うことによって、まずはファーストインプレッションで他候補者と差別することが出来ます。細かな書き方については、随時情報を加えていきますのでチェックしてください。

プロフィール
この記事を書いた人
お局人事

在外公館派遣員を経験後、外務省にて7年勤務する(専門職)。その後、日系大手に転職。本社の人事業務に5年間従事した後、出向先の地方中小企業にて人事部長を務める。現在は米系外資に転職し、アジア地域リクルーティングダイレクターを担う。

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