【ポイント】
- 自己分析は「やりたいことの有無次第で」手順が異なる。
- やりたいことが明確に無い場合は自己分析から。明確な場合は、求人票の確認を初めに行う。
- 自己分析の目的手順を明確にすることは、極めて重要。
結論:やりたいことの有無次第
結論から言うと、やりたいことが不明瞭な場合は自己分析が先。
一方で、既に興味がある会社や仕事がある場合は求人票の確認が先になります。
在外公館派遣員を経験した皆さんは、次のステップとしてどんな仕事にチェレンジしてみたいでしょうか。
自己分析が先→帰納法的な考え方
帰納法という思考方法をご存知でしょうか。帰納法とは複数の具体例から共通点を見出し、一つの抽象的な解を求める思考法の技術です。
具体例 ①(株)在外派遣のAさんは真面目な性格だ。 ②(株)在外派遣のBさんは真面目な性格だ。 ③(株)在外派遣のCさんは真面目な性格だ。
共通点 (株)在外派遣の社員は共通して真面目な性格だ。
抽象解 (株)在外派遣は真面目な社風だ。
自己分析を先に行うということは上記の例に類似しています。つまり、「私は○○というスキルがある」「私は○○という強みがある」という材料を洗い出した上で「要するに私は○○という人物だ」という結果を導出。それをベースに興味のある企業やポジションに当てはめてみるという流れになります。自身の価値観やスキル等を軸にして、応募先を探すという手順です。
ただし、【必読】自己分析をする前に知っておくべきこと①で説明した通り、自己分析は企業人事の「疑問」と「警戒心」を解消するために行うものです。したがって、興味のある企業やポジションが見つかった後でも、再度自己分析を行う、「企業人事が求めるもの」と自分のスキルが本当に合致しているのか?ということを再確認する必要が生じる点には留意しましょう。
自己分析が先→演繹法的な考え方
帰納法と対を為す思考方法として、演繹法があります。帰納法とは、一つの事柄に対して具体例を当てはめて解を求める思考法の技術です。
事柄 (株)在外派遣は、真面目で会計業務の経験を持つ人材を求めている。
具体例 私は真面目な性格である。 私は会計補助の経験がある。
解 (株)在外派遣に応募することは、高い転職成功率を見込める。
このように、すでにやりたいことや興味のある仕事が明確な場合は、まずその企業等が何を求めているのか?という事柄を確認し、自己分析を通じてその要件を満たしうるか否かを見極めることになります。
まとめ:自己分析の目的を明確にする
ここまで説明した通り、自己分析が先か求人票の確認が先かは、「自分が何をやりたいか?」ということが分岐点になります。

ここで再度、【必読】自己分析をする前に知っておくべきこと①を思い出して下さい。あくまでも、自己分析は企業人事の「疑問」と「警戒心」を解消するために行うものでした。
自己分析は非常に抽象的な観点から具体的な観点へと落とし込んでいく作業になるため、自力で行うには非常に労力がかかる作業です。したがって、闇雲に取りかかるのではなく、自己分析に始める上での正しいマインドセットと手順を理解することは極めて重要になってきます。
「誰のためにやるのか?=企業人事のため」と「まずは何からやるのか?=自身の立ち位置次第」
この二つはそれほど難しい話でないと思います。先ずはこの2点を抑えてから、実際の自己分析に取り掛かるようにしましょう。